フリースクールの子どもにきいてみた~不登校になったあの頃~1

お子さんが「学校に行きたくない」と言ってきたら、まずご自身の不安をぐっとこらえ、「話してくれてありがとう」と、“行きたくない気持ち”を受け止めるのがおすすめです。

でも、「じゃあその後どうしたらいいの?どう接したらいいの?」と悩みはつきませんよね。

今回はフリースクール歴8年の人から3年未満の人たち(14~18歳)5人と「不登校になったあの頃」のことをいろいろ話す座談会をしました。

きいてみると、子どもの人たちは親が思っている以上に深刻にとらえていることがわかりました。

何しろ「学校に行きたくない」ことは子どもにとって「生きるか死ぬかの問題」なのですから…。

 

 

~座談会に参加してくれた人たち~

Mさん  18歳

小学3年生から不登校。フリースクールに通いながら高卒認定試験を取りました。

Hさん 17歳

小学3年生から不登校。しばらく家で過ごした後、小6からフリースクールに通っています。 

Kさん 15歳

学校には通わずに大きくなりました。4人きょうだいみんな不登校です。

Uさん 15歳

小学5年生から不登校。いじめや学校のシステムに違和感を持ったのがきっかけだったそうです。

Sさん 14歳

小学5年生から不登校。現在中3。中学生になってからは毎日フリースクールに来ています。

 

*聞き手

おびっちゃん  スタッフ歴25年の流山シューレスタッフです。

 

*どこかに行かせられた時

おびっちゃん:不登校になったあと、親はどうしたらいいかな?学校に行かなくなったあと、みんなはどうだった?

Kさん:うちの親は、部屋にいるのは不健康だから外に出さそうと…

 

 

Mさん:よくある!

おびっちゃん:部屋にずっといると出されたりした?

 Mさん:うちは、家から追い出されたっていうより、図書館とか、いろんな博物館に連れて行かれた。

 

 

Kさん:うちのは、どこかに連れて行こうとするとき、どうする?って聞かれる。それをやんわりと断るんだけど、でも子どもだから行かないと親は心配で、絶対に行かせようとするわけ。

 

おびっちゃん:置いてくわけにもいかないしね~。

Kさん:それで断っても、母が「楽しいかもしれないから行こう?」みたいに言ってくる。

 

 

Hさん:「はい」か「YES」かを押し付けるやつね~(笑)

Kさん:優しく、「行く?どうする?」って選択肢出されたのに、「行かない」って決めたことを受け入れてくれないのよ!この状況が、本当に裏切られた気持ちになる~。

 

Sさん:うんうん。最終的に行くって言っちゃう。

 

 

 

*「学校がダメなら修学旅行」って言われた時

おびっちゃん:たとえば、運動会行く?とか修学旅行行く?っていうのもきかれた?

Sさん:あーそれはきかれた!

おびっちゃん:その時どうだった?

Sさん:正直めっちゃ嫌だった。学校は行かないってもう言ってるのに、結局きかれるのかって思って嫌だった。親は、修学旅行は学校じゃないと思ってんのかな?

 

Hさん:大体そういう時、「一生に一度よ」って言ってくるよね。

一同:わかる~いわれる~(笑)

Kさん:一生に一度嫌な思いをしに行けっていうのか(笑)

おびっちゃん:良かれと思ってなんだよね。誘わなかったら後で恨まれると思ってるかも。

Mさん:それって、普段同じクラスで仲が良いやつと行くならそうだけどさ、久々に顔出すと、「こいつ誰」ってなるじゃん。自由行動とかどうすりゃいいのよ。

 

おびっちゃん:行ったとしても楽しいことが想像しにくいか~

Sさん:想像できないよね。

Hさん:でも親は楽しめると思ってる。

Sさん:俺らはそれで楽しめると、親は思ってるんだけど、結局学校のメンバーと行くんだから楽しいわけない!子どもの目線で考えてほしい。

 

Mさん:親は学校楽しかったのかも知れないけど、子どもは楽しくないんだよ。その時点でもう別の人生なんだってわかって欲しい。

 

Kさん:あと、「何事も経験だよ」っていうことば!

一同:ああ~わかる~!あるある!

Kさん:学校の行事に行って欲しいって思ってて、その建前が何事も経験だからって言われる。修学旅行は確かに行ったことないけど、クラスメイトと一緒にいるってことは何度もしてるんだよ。

修学旅行はその空間が移動しただけで、何も変わらないんだよ。場所が変わっただけで行けるわけじゃない。

~~その2に続く

 

 

その1、みなさんいかがだったでしょうか。

かなりのぶっちゃけトークなので、親の方からしたら、受け入れにくかったり疑問が出たりするかも知れませんね。

しゃべっていた内容はほとんどそのままです。子どもたちは、親からはみえないところで、深く悩み、苦しんでいるんですね。

その2は「行きたくない理由」「学校から離れたい気持ち」「味方になる」などについての話です。ぜひお読みください。

編集:スタッフはらの

 

 

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