Ｑ＆Ａ
- Q 教育提携とは何ですか？
- A 「教育提携」とは、ある学校と他の教育機関とが契約を結んで協力しあうことです。
NPO法人東京シューレが札幌自由が丘学園三和高等学校と教育提携することにより、札幌自由が丘学園三和高校より正規の高校卒業資格が与えられます。東京シューレ内で実施されるのは「レポートのサポート」「メディア視聴のサポート」「特別活動・総合学習のサポート」「専用の本校スクーリングの実施（フリースクール・コースとホームシューレ・コースも別日程）」などで、本校スクーリングは年度毎に１回実施されます。なお、フリースクールコースは通学定期券適用の対象となります。 - Q なぜ、東京シューレは教育提携したのですか？
- A 理由はいくつかあります。
① 選択肢をふやす
私たちは子どもの多様な教育を目指してきました。その中で、フリースクールに通いつつ高卒資格を取得することが選択できるようにする必要があると思いました。教育提携で、フリースクールの活動をベースに学び、その中で高校卒業資格も得られるようになりました。② 東京シューレの独自性を生かした教育活動ができるから
東京での内容は、東京シューレに在籍する若者に合った活動を札幌自由が丘学園とともに創出しています。フリースクールの良さを生かして、高等学校にふさわしい若者の主体性や意欲を重視したユニークな活動を目指しています。③ 相手が「札幌自由が丘学園」だから
「札幌自由が丘学園」は、東京シューレと同じく昔からNPO法人のフリースクールを運営していて、現在もフリースクールや若者の居場所を運営しています。シューレと似た理念や運営方法をとっており、シューレと同じく「フリースクール全国ネットワーク」の会員でもあります。東京シューレと同じ仲間がつくった学校ということで、教育提携しました。④ 通信制高校を選択する人が増えたから
フリースクールでもホームシューレでも、毎年チャレンジ校や通信制高校に進む人が増えました。しかし、入学後にレポートやスクーリングがきつくて途中で挫折したり、勉強が面白くないと言ったりする人も少なくなく、以前から「通うこともできる通信制高校」をつくろうとしていました。 - Q 「札幌自由が丘学園三和高等学校」とはどんな学校ですか？
- A 「札幌自由が丘学園三和（さんわ）高等学校」は、2009年4月に開校した単位制・通信制高校です。母体となったのは「フリースクール札幌自由が丘学園」。2008年7月に和寒（わっさむ）町から構造改革特区制により認可されました。
本校校舎は、旧和寒町立三和小学校の跡地を利用したもので、赤い三角屋根の素敵なデザインです。 - Q 札幌自由が丘学園のあゆみは？
- A 札幌自由が丘学園のあゆみは以下のとおりです。
1993年11月 フリースクールのスタート。生徒6名。
1998年2月 一戸建てに移転。在籍生徒数が30名規模になる。
2002年4月 高等部スタート。星槎国際高等学校と提携。
2002年8月 札幌の現在地に移転。
2003年4月 北海道教育委員会より「技能連携施設」として認定される。
2003年9月 北海道知事よりNPO法人「フリースクール札幌自由が丘学園」認可。
2005年4月 文部科学省「不登校対応実践研究事業」受託。
2008年7月 和寒町から構造改革特区「札幌自由が丘学園三和高等学校」設立が認可。
2009年4月 「札幌自由が丘学園三和高等学校」が開校。
2012年4月 NPO法人東京シューレと教育連携。 - Q 代表はどんな人ですか？
- A 代表は、亀貝一義（かめがい・かずよし）さんです。
亀貝さんは、NPO法人フリースクール札幌自由が丘学園の理事長兼三和高校校長です。北海道大学教育学部を卒業後、高校教師をされ、1993年11月に6人の子どもたちで「フリースクール札幌自由が丘学園」をスタート。三和高校のある和寒町出身です。 - Q スクーリングはどうなりますか？
- A 「本校スクーリング」は、北海道和寒（わっさむ）の本校まで行ってスクーリングを受けます。東京シューレ高校コースだけの少人数スクーリングとして実施され、期間は通常４泊５日です。１日目と５日目は移動の時間があるので、正味４日ほどです。なお、フリースクール・コースとホームシューレ・コースは別日程で実施されます。
本校スクーリングの内容は、これまで実施した内容ですと、各教科のほか、旭山動物園見学、スノーボード、和寒町散策、農業体験、初心者カヌー体験などです。雪像造りや犬ぞり体験、和寒式玉入れといった活動もあります。本校スクーリングは、体験型の学習も多く、参加しやすさも工夫して盛り込んでいます。 - Q 本校スクーリング時の場所は？
- A 所在地は、〒098-0112 北海道上川郡和寒町字三和４１２番地です。
【羽田空港→新千歳空港の場合】
航空機移動：約1時間30分
マイクロバス移動：約４時間
【羽田空港→旭川空港の場合】
航空機移動：約1時間40分
マイクロバス移動：約1時間
※新千歳空港（または旭川空港）からの送迎はスクーリング費用に含まれています。北海道までの航空運賃等は含まれていません。
- Q 本校スクーリングの宿泊は？
- A 宿泊は、和寒町立の研修館「楡（にれ）」を使います。ホテルのようなきれいな施設です（利用料は「本校スクーリング費用」に含まれています）。３～７人の相部屋です。
- Q 本校スクーリングでは個室に宿泊したいのですが？
- A 原則相部屋になっていますが、特に希望がある場合は、東京シューレにご相談ください。部屋数に余裕がない場合は近くのホテルに泊まっていただき（ご家族がご一緒でもかまいません）、そこからの通いで本校スクーリングに参加していただきます。ただし、その場合の追加費用は自己負担になります。
- Q 卒業までに何年かかりますか？
- A 基本的に３年間で卒業できます。無学年制ですから、４年あるいは５年で卒業という選択もできます。４年目は施設維持費（20,000円）、各種保険料（8,300円程度）のみ、５年目以降は同額の施設維持費、各種保険料と更新料（20,000円）のみとなります。在学は最長８年可能です。
- Q レポートの量はどれくらいですか？
- A レポートはA４サイズの紙で１本１～２枚程度です。本数は科目によって違います。
【国語】【社会】【理科】【芸術】【英語】【保健】【数学】…１単位あたり３本
【体育】…１単位あたり１本 【家庭】【情報】…１単位あたり２～３本
※目安としては、年間40～50本前後です。 - Q レポートが提出できるかどうか不安なのですが？
- A フリースクールでは、主に月・火・金の午前中にレポートのサポート時間をつくっています。スタッフが、レポートを作成して提出できるようになるまで、しっかりサポートをします。ホームシューレ・コースでも週１回、EメールやFAXでレポートのサポートを受けることが可能です。
- Q 授業は誰がするのですか？
- A 本校スクーリングでは、高校の教員免許状を持った人が必要な授業を行います。もちろん、東京シューレのスタッフも同行します。レポートのサポートは、王子・新宿・流山・ホームシューレのスタッフが担当します。
- Q 小中学校の学力に不安があるのですが？
- A 本提携は、不登校経験者を想定したものです。不登校経験や学力は人によってさまざまですから、スタッフや担当の講師が、じゅうぶん配慮して学びを進めていきます。教科書も、もっとも学びやすいものを選択しています。
- Q テストはどうなりますか？
- A 通信制高校の単位は「レポート」+「スクーリング」+「テスト」で取得する仕組みです。テストもスクーリングやレポートと同様、負担感が小さいものを用意しています。
- Q 他校からの転入・編入は可能ですか？
- A はい。他校で履修・修得した単位を認めます。
【他校から転入・編入した場合の卒業要件】
① 三和高校に６か月以上在籍し、６単位以上を修得
② 通算３年以上の修業期間がある
③ 必履修科目を全て履修し、７４単位以上修得していること - Q 高認でとった単位は認めてもらえますか？
- A はい。たとえば高認で「日本史」に合格した人の場合、２単位が免除されます。ただし、高認でたとえば８科目も合格していたとしても、免除になるのは２０数単位前後ですので、ほかに５０単位くらいは修得しなければなりません。なお、学費は変わりません（単位ごとの授業料設定ではないため）。
- Q フリースクールの準会員は利用できますか？
- A いいえ。本提携は、東京シューレ王子・新宿・流山の正会員または、ホームシューレの正会員が対象です。但し高校コース４年次以降は準会員でも利用できます。
- Q 納付金はどれくらいですか？
- A 東京シューレの会費を除く初年度の納付金は以下のとおりです。（*は概算値）
入学金 100,000円（初年度のみ）
授業料約 270,000円
施設維持費 20,000円（本校の施設維持費）
教科書・教材費 *8,000円
本校スクーリング費 *60,000円（宿泊費と北海道内の交通費込）
各種保険料 *8,300円
初年度合計 466,300円 - Q 就学支援金の支給は受けられますか？
- A 2018年度から、都道府県民税・市区町村民税所得割の合計額が50万7,000円未満の世帯は、都道府県民税・市区町村民税所得割合計額に応じて、授業料に対する高校就学支援金を受けることができます。
都道府県民税所得割の額と市区町村民税所得割の額とを合算した額が、
507,000円以上 ……支給はありません（所得制限）
507,000円未満 ……月あたり9,900円（１倍支給）
257,500円未満 ……月あたり14,850円（1.5倍支給）
85,500円未満 ……月あたり19,800円（2.0倍支給）
非課税 ……授業料額上限のため月あたり22,500円 - Q その他、高校入学時や学費のための支援制度はありますか？
- A 以下のような支援制度があります。お住まいの自治体により手続きが異なりますので、詳細は各自治体へお問合せください。
①「私立高等学校等奨学給付金」（都道府県）【給付】
対象…住民税非課税または均等割りのみの世帯、生活保護世帯
金額…38,100～52,600円（年額）
②高等学校等奨学金（都道府県）【要返還】
対象…学校推薦、世帯年収約800万円
金額…入学時100,000～250,000円、月額20,000～40,000円
③生活福祉資金貸付・教育支援金就学支度費（都道府県社協）【要返還】
対象…住民税非課税世帯程度
金額…入学時500,000円以内 - Q フリースクール、ホームシューレの減免制度はありますか？
- A 生活保護受給世帯は入会金免除制度があります。また低所得世帯（住民税非課税～80,000円未満程度）に減額制度があります。いずれも、申請、審査を経て決定します。ご希望の方は申請用紙を事務局へご請求ください。