フリースクール東京シューレ



 その1 

僕は16才。でも、悩んでます。
はっきりいって、中学のときのいじめがもとで、
僕は約2年学校へいかないままになり、
高校はそれでも、受験して合格したのに、
何かやっぱり学校はこわくて、行けなくなってしまった。
ほんとだったら、楽しく青春していたと思うのに、
制服のやつらが家のそばを通るだけでも、
おれはみじめで、この先真っ暗で、
おれをこのようにしたいじめっ子がにくい。
それが心の中から消えない。
いじめたやつは、高校生になって、この前もバイトしてやがった。
不公平すぎる。どうしてくれる。

たしかに、その気持ち、わかります。
忘れようとしても、つらい思いをした事実というのは、消せないでしょう。
人間は経験したことを土台に頭や体が認識していくので、
「学校」という舞台でいじめを受け、びくびくし、
恐怖感を味わったなら、違う学校(高校)へ行っても、
「ここでもまたいじめを受けるかもしれない」
という感覚がわき上がってくるのは、当然なのです。
この感覚が薄らぐのは、3年とか、10年とか、
人によって、また体験したことによって期間は異なりますが、
相当の年数かかることでしょう。

では、その間中、こんな地獄の中にいなくてはならないのか、
と思われるかもしれませんが、実例を見るとそうではないのです。
いじめを受けて不登校しても、とても幸せになっている子たちがいて、
「今では、いじめっ子に心より感謝している。
  なぜなら、いじめられたおかげで、
学校に行く以外のいろいろな道があることがわかったから」
とも言っています。

つまり、学校へ行く道だけが幸せになる道であり、
行かないことはもうダメだと思うと、
いじめた子へはやはり悩みが残りつづけるでしょうが、
学校に行かない道があり、
それが自分にあっていて実に楽しい、という場合は、
この苦しみが変わってきます。

いじめた子を許せ、とは言わないけれど、
今、実際、学校という場面へこわくて行けないのだから、
「そんな場へ行くものか」と行かない自分を肯定され、
受けとめていくことをもっと考えていかれたら、ちがってくると思います。

 その2 

うちでは、親が、
すごく広い考え方をしてくれていて
「わが家はホームエデュケーションでいこう」ということになりました。
私は、中一から学校に行かないけど、
あまり困ったこともなくやってこれました。
気が楽になってきた私は、最近、フリースクールに通ったり、
ピアノを習いにいったりしています。
でも何と駅に、私をいじめていた人たちがグループでいるんです。
時間をずらしてみても、駅の入り口をかえてみてもやっぱり改札とか、
ホームであっちゃって「ヨォ、学校こねえで、どこ勝手に行ってんだよォ」
と言われて、こわくてたまりません。

それは、たしかに、こわいと思います。
特にグループではいじめが再燃するおそれもあります。
いじめられそうなら、とりあえず逃げる方法を考えるのが大事です。
その子たちは学校へ行っているのだから時間を大幅に変えるとか、
隣の駅をしばらく使うとか。

でも、これには、親の協力が必要かもしれませんね。
親とよく話し合ってみたらどうでしょう。

親がとりあってくれない場合、
フリースクールのスタッフやピアノ塾の先生とも相談して、
力を借りましょう。

 

 

Copyright(C) 2006- Tokyo Shure All Rights Reserved. 制作: