フリースクール東京シューレ



 その1 

学校を休み初めて1ヶ月くらいは、
黙ってみていたお母さんが、最近すごくうるさいんだ。
いろんな資料持ってきて、フリースクールに行ってごらん、
チャレンジ学級に行くといいよ、教育相談所にプレイルームあるよ……。
あんまり返事しなかったら
「見学するだけしてごらん。それから決めればいいじゃない」と。
仕方ないから見に行って、親を黙らせようとしたんだ。
そしたら、見るだけにおわらなくて、
「友達できるから行ってごらん。家に居ちゃ、おかしくなるよ」と言って、
どっか決めなくてはいけなくなってる。ぼく、どうしよう。

まず、子どもの行くところには、子どもが行く、
行かないを全く決めていいと知って下さい。
子どもの場であって、親のための場でも、
教師のための場でもないですから。

お母さんは、お母さんがどっかへ行かせたいために、
あなたを動かしたいのですね。
家にいてはダメになると思っておられるのですね。
でも、そんなことはありません。
家でもっとゆっくり休みたいなら家にいた方がいいし、
学校より家で育つ方があなたに安心であり、
個性にあっているかもしれないし、
決して、家からどこか外へ通わないと、
一人前になれないということはありません。

本当のあなたの気持ちで、行きたかったら行けばいい。
本当の気持ちを親に伝え、
自分の気持ちを貫くことをが大切です。
親の気持ちに引きずられて、自分を押し殺すと、
居場所を見つけることは出来ません。

 その2 

ぼくが、他の多勢の子のように学校に行けないのは、
親に甘えているのではないか、と思ったんだ。
それで「自立訓練のために、山の中の施設に入って、
自分を鍛えてくるといい」と親に言われた時、がんばろう、と思った。
でも、一度行っちゃうと、半年や一年帰れないと思って涙が出た。
やっぱり行かないとちゃんとした大人になれないの。

そんなことないですよ。
親と離れて生活しないと自立できない、というのはウソで、
子どもたちは親のもとで安心して、守られて暮らしてこそ、
根をはり、自分という木をすくすくと伸ばせるのです。
多くの人が親のもとで自立しています。

ではなぜ施設の話が出たかというと、
不登校で家にいることは、甘えていること、
ちゃんと育っていないことと偏見で見ていたからです。
本当は、親と一緒に暮らしているから起こったことではなく、
学校に行くことが楽しくない、つらい、疲れた、
つまんないなどから行かなかったのだと思いますけどね。

大丈夫。「行きたくない」と親に言い続けて、
ムリに施設にやろうとしないでくれ、とがんばって下さい。
家の方が、ずっと自分にあった暮らしができると思います。

 

 

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