フリースクール東京シューレ



 その1 

母は、高校退学した僕を理解しているつもりです。
「ゆっくり考えればいいのよ、長い人生だから」と。

でも、「いとこは今度○○大を受験するんだって」とか、
「新しく○○というサポート校ができたんだって」とか、
進学の情報ばかりもってきて、苦しい。

最近ではパンフレットを取り寄せて
「見るだけだから」としつこいので困っている。

お母さんの悲しそうな顔を見たくないと思うと、
はっきり言いにくいのでしょうね。
でも「オレの人生はオレのものだから、オレが考える。
ちょっとほっといてほしい。
そういろいろ言われるとゆっくり考えられない。
自分が頼んだらにしてくれ。
親が行くわけじゃないんだから」とはっきり伝えたらどうでしょう。

親は高校に行かないと人生うまく行かないと思っておられて、
その自分の不安を消すために、
あなたにどうにか動きを示してもらいたいんでしょうね。

でも、一時的にそれに流されると、よけい苦しくなります。
あくまで自分の本当の気持ちを貫くのがいいと思います。

 その2 

 

わたしの兄は、わたしより2つ上で、今中3。
わたしは、小学校6年から不登校で、
中学入学して、ちょっとは行ったんだけど、
中学の雰囲気になじめないで、またいけなくなっちゃったの。

そしたら、兄が
「 おまえの性で、オレが怒られたり嫌がらせを受ける。
 何でおまえだけ行かないでいいんだ。
 オレが行ってんだから、おまえも行け。ズル休みだ」
 と怒鳴ったり、殴ったりして、こわくてたまりません。

お母さんが「妹に手を出しちゃダメ」と言っても止まりません。
どうしたらいいんでしょう。

きっとお兄ちゃんは、学校で先生から
「おまえの妹どうした、今日も休んでるぞ」といわれたり、
友人たちから「おまえの妹ズル休みだろ、いいのかよ」
といわれているのでしょうね。

それだけでもつらいのに、中3という時期は、受験を控え、
何かとプレッシャーを受けながら、がんばって学校に通ってる。

ところがあなたは病気でもないのにのんびり休んでいる。
それもまた許せない気持ちなんでしょうね。

お兄ちゃんは学校でもうちでもつらいのだから、
その上お母さんがあなたの味方をしてかばうと、
よけいつらくて心があれるでしょう。

お母さんに、それはやめてもらい、
お兄さんとのはち合わせはじょうずに避け、
お兄さんのつらさを親が受けとめ、
学校にも先生や友人の対応を、
変えてもらうように動いてもらうべきでしょう。

 その3 
僕のお父さんは、僕のことなんてちっともわかってくれない。

僕は小5で行かなくなってから夜眠れないし、
いつも眠るのは4時頃で、おきるのは昼頃になるんだ。
途中でおきるのは無理なのに、
朝7時になると、大声で起こしに来てドアをどんどんたたいて、
勝手に入ってきて、フトンをめくってしまう。

「 自分だって、イヤだけれど、
  おまえたちをやしなうために、会社に行っている。
  イヤなら学校へ行かなくていいなんて、なまけ者の言うことだ」 って、
  ランドセルも部屋の外にほおり出してしまう。

お母さんが
「無理に行かせちゃよくないですよ。気持ちをわかってやりましょう」
とカバーしてくれるけど
「おまえがそんなに甘いから、こんな情けない子ができるんだ」と、
お母さんに向かっていって、逆効果なんだ。

もうお父さんと口聞くのもやだよ。

お母さんがあなたの味方をしてくれているとはいえ、
それではつらい状態ですね。
きっと、お父さんは、あなたの苦しい気持ちがわかんないし、
わかっても、ナマケは許すさん、という考えでしょうね。
ホントは「怠け」とは違うことなんだけど。
今、朝ムリに起きたり、ムリに出かけたりしなくても、
一人前の大人になれますし、お母さんの態度が甘いから、
学校へ行かなくなったのではないですよね。
あなた自身、学校に行きたくないと子感じたことだと思います。

お父さん自身の価値観を変えていただけるといいですね。
他の親の方の話を聞いたりすると、あなたから、
お母さんからか「登校拒否を考える会」のような親の会に出てみてよ、
ということもすすめてみてください。
そこには父親どうしで語る「オヤジ会」なんてのもあったりします。
そして、あなたをありのままに受け入れても、
安心なのだとわかっていかれるにちがいありません。

なお、本に「父親が語る登校拒否」(現代企画室)がありますので、
本好きなお父さんならオススメです。

 

 

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