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【理事会声明】東京シューレにおける性暴力加害事件に関する心からのお詫び、性被害者の方々の尊厳・人権回復対応および東京シューレの再生について

【理事会声明】
東京シューレにおける性暴力加害事件に関する心からのお詫び、性被害者の方々の尊厳・人権回復対応および東京シューレの再生について

2021-22年度理事会

 

 まず、この性暴力の被害にあった方々に心からお詫び申し上げます。NPO法人東京シューレが、1998年10月~2001年3月に行ったログシューレ事業の中で深刻な性暴力(強制わいせつ、レイプ等)加害事件を引き起こしてしまったことにつき、未然に防ぐことが出来なかったこと、当時被害の全容をきちんと調査、把握せずにいたこと、また、長い間被害をそのまま放置してしまったこと、被害がわかった後も適切な対応をすることが出来ず、今まできてしまったこと、本当に申し訳ありませんでした。

 また、シューレを信じ、会員になってくれたみなさんや保護者の方々にはご心配をおかけし、不安なお気持ちにさせてしまいました。シューレと関わりがあることで厳しい目で見られたり、不快な思いをさせてしまったこともあったかと思います。保護者の皆さま、会員の皆さん、本当に申し訳ありませんでした。お詫び申し上げます。

 さらに、シューレとつながりがあった方々にも今回のことでご迷惑をかけたことがあったかと思います。みなさま、申し訳ありませんでした。

 

 「事実に向き合うことなくして、真の反省も謝罪もない」。大谷恭子人権委員長が、原告被害者の切実な要望書(2020年10月30日「送付書」)へ返答した回答書の中で述べた言葉です。

 この事件は2016年に提訴されていたにもかかわらず、理事会には2019年5月に、前理事長、事件の弁護士から初めて報告がなされました。その時同時に「口外禁止」条項の説明を受け、この事件についは一切話すことを禁じられました。しかし、2020年1月に和解条項に基づく報告書を原告の方に提出し、それに対する原告の方からの意見書を受け取った時点から、この口外禁止条項のおかしさに気付き始め、今まで和解後に行ってきた対応は誤りだったのではないかと感じ始めました。そして、裁判記録を読んだ大谷委員長から、被害の実態が2020年5月の理事会で報告され、2020年9月に人権委員会内に検証部会が立ち上がり調査検証をはじめました。その後、理事会として訴状を読み、原告の要望によって、11月に第三者調査検証委員会が立ち上がり調査検証が引き継がれていきました。2021年に入り第三者調査検証委員会から、加害者の関係者がいまだ理事でいること、理事が裁判記録を読んでいないことを指摘され、理事会として、その改善を図り、2021年3月に理事会として今回の事件の全容(複数の被害者がいること、加害者も複数いると思われること、口外禁止がどのような過程でなされたか等)にようやく迫ることが出来ました。そして2021年6月に調査報告書がまとめられ、理事会あてに提出されました。

 和解からこれだけの時間がかかったのは、前理事長と人権委員会との間で口外禁止の解釈をめぐり対立した点が大きな要因の一つであり、今回、理事会体制を改めることにつながっていきました。

 

 わたしたち2021-22年度理事会は、この重大な子どもの人権侵害事件の解決のために以下の通り、新たな第三者調査委員会を設置して、被害の全容と真相を解明するとともに、被害者に対する尊厳・人権回復のための対応を行いつつ、そのような事件を引き起こし、かつこれを放置してしまった組織上の問題を改善していく決意をいたしました。

 

1 2021-22年度理事会は、東京シューレ人権委員会(大谷恭子委員長・弁護士)および同第三者調査委員会の報告書の公表を、原告への告知と理解を求めつつ、できるだけ早期に実現します(*)。

 *公表に際しては、できる限り原告の了解を得たいと思いますが、再三、事件に対する情報操作や抹消行為などにより、東京シューレに裏切られてきたという思いの強い原告にとって、事件に向き合うことすら厳しい中、膨大な量の報告書に目を通すだけでも時間を要すると思われるため、通告と理解を求めつつ、しかるべき時期に公表したいと思います。

 

2 東京シューレで学んでいる子どもたち、保護者、NPO会員等に対して、今回の事件で日常の生活、学習等が脅かされないよう、上記「報告書」の報告会(*)、説明会等を行い、理解を求めて、東京シューレ再建のためにご協力をお願いしたいと思います。

 *報告会は2021年7月3日に行いました。

 

3 報告書に記載されている性暴力加害事件の全容を調査、把握し、その被害者(原告を含む)ひとり一人の気持ちに寄り添い、意向をふまえて、迅速かつ適切な対応、その尊厳、人権回復を図るために新たに独立した第三者調査委員会を設置します。

 

4 性暴力加害事件発覚後の対応の過ちを認め、そのような誤った事後対応に陥ってしまった組織運営体制の問題、すなわち理事長の個人的判断が最優先され、逆に理事会全体の理事長への依存意識が生じたことに関して強く反省し、外部理事の協力の下で組織的な改善をはかり、理事・スタッフ関係者がみんなで支え合い、再建理事会を確立します。

今後の東京シューレの再建を図るために、具体的には、以下の組織改革を行います。

・現在、暫定的に第三者の外部理事・喜多明人(*)に理事長をお願いしたが、早急に定款変更により理事長制を廃止し、複数理事による共同代表理事制に移行し、理事会における合議制と役割分担制を強化します。

 *早稲田大学名誉教授・子どもの権利条約ネットワーク代表

・役員、スタッフ、人権委員、第三者調査委員等の人選については、公正、透明性のある人事に努め、理事会内に例えば人事委員会を設置するなどして改革を図ります。

 東京シューレ再建のためには、第三者の視点が重要であり、外部理事の参加が不可欠です。外部理事、人権委員、第三者調査検証委員としては、以下のような方々が考えられます。

A 子どもの人権擁護に経験のある弁護士

B 子ども・スタッフの人権教育・権利学習に経験のあるNPO関係者や有識者

C 性暴力被害の救済等の経験のあるNPO関係者や有識者

D 子ども・スタッフの心理的ケアに経験のあるカウンセラー関係者や有識者

E 情報公開や説明責任など適切な組織対応に経験のある関係者や有識者

 

5 今回の事件の原因究明を通して、再発防止に欠かせない仕組みの確立および諸活動に取り組みます。

 1)子どもが安心して相談でき、SOSを出せる、子どもに寄り添う常設の第三者相談救済機関を設置します。そのために現在の人権委員会を理事会から切り離し、再生、改組します。

 2)人権委員会、第三者調査検証委員会の提言を踏まえて、スタッフの性被害予防研修を定期的に計画し、実施します。

 3)人権委員会、第三者調査検証委員会の提言を踏まえて、子どもの権利学習、性被害予防学習を定期的に計画し、実施します。

 

以上

 


 

ログシューレ性暴力加害事件に関してこれまでに掲載したニュース一覧は以下の通りです。

 

・2021年6月24日掲載

奥地圭子理事長の辞任について(ログシューレ性暴力加害事件検証報告書を受けて)

 

・2021年3月19日掲載

東京シューレの起こした性暴力加害事件に関する検証について

 

・2020年9月12日掲載

フリースクール全国ネットワークの代表理事および理事を辞任いたします

 

・2020年2月10日掲載

東京シューレにおける性被害について、及び、子ども等の人権、安心・安全を守るための取り組み