フリースクール東京シューレ



 その1 

私は、今不登校だけど、
小学校の同級生で仲よかった子と今も、つきあっています。
彼女は、美人だし、スラリとしてかっこいいし、
頭はいいし、みんなにもてる人なんです。
でも、私はデブで、ブスで、勉強してないし、
のろまだし、性格が暗くて、何もいいところがない。
彼女とつきあっていると、なんか自分がみじめで苦しくなります。
彼女の悩みは、ボーイフレンドが多すぎるゆえのナヤミで、
私には、一人もつき合ってくれる男の子はいないと思い、
聞いていると、つらいのはこっちです。
私のようなダメ人間は、いない方がいい、
どうして親はこんな子を生んだのかと、親まで恨みたくなります。
自分が大キライで、何の自信もありません。
性格は変えられるでしょうか。

性格が変えられるか、変えられないかの前に、
あなたという人は、どんな性格とスタイルであれ、
世界約60億人の人がいても、同じ人はいなくて、
あなたという人はたった一人なのだ、
置き換えのきかない、貴重な、かけがえのない存在なのだ、
ということを考えてみてください。
いや、広い広い宇宙にたった一人しかいない、
そして、今まで人類が500万年の歴史を積んだ中にも、
たった一人しかいない、これからの未来にも同じ人はでてこない、
かげがえのない存在です。

その「かけがえのない存在」の個性が、
体つきがスマートじゃないとか、
顔が美人じゃないとかであったところで、
それはどうでもいいことではないでしょうか。
悩んでいるあなたにとっては、深い悩みかもしれませんが、
それはきっと、そのお友達と比べて、
他人に認められないことに不幸の種を、
みいだしているからではありませんか?

松や梅にも、犬や猫にもいろいろな姿、形、性質がありますが、
全て、生命としてそこに存在していることが大事なことです。
あなたもまた人と比べず、
自分という個性を自分で受けいるれ、
価値観をしっかり持っていくことだと思います。
スタイルのよい人と、デブの人と、生命の意味はかわらないのです。

性格を無理にかえようとせず、
この自分で誠実に、生きていくということでいいと思います。
そのうちありのままのあなたで、
あなたのことを愛する人が、必ず現れると思います。

 その2 

18歳の僕は、18歳のくせに、目的がない。
「何か人生の目的を見つけなさい」と言われても、
何もやる気がおこらない。
だいいち僕には、何の才能もない。
「じゃ、大学でも行って、自分のやりたいことみつければ」と言われても、
勉強する気がおこらない。 何かむなしくてしょうがない。
こんなグータラな人間は、
存在してはいけないんじゃないかと思う。
ストレスがたまって、変な方向にいきそうな気がする。
一体、俺はどうしたらいい。助けてくれ!

それは、追いつめられた苦しい気分でしょうね。
自分で自分をもてあましてしまい、
自分のことをどうするかが、一向に頭から離れず、
かといって、どうしていいかわからず、
焦るばかりでむなしい、というのは、
生まれてきた事さえののしりたくなる辛さでしょうね。

でも、それも人生なのです。
あなたの予想では、
そんな人生は頭の中になかったのかもしれませんが、
まちがいなく、生きていく過程で、その状況にぶつかったのです。
そして、苦しいかもしれないけど、
そういう事実に直面したからには、
そういう事実を受け入れ、
そういう時期の自分とつきあっていくことしかないと思います。
それもまた「生きる」ことの中味なのですから。

大切なのは、かっこよく、立派に生きることではなく、
どんな形であれ、「生きている」ことそのものが、 価値あることなのです。
だれも、その苦しみに取って代わることはできないけれど、
一人でも二人でも、心の内や弱音を吐ける人をみつけてください。
東京シューレのスタッフは、聞くことぐらいはできると思います。

それから、少しでも、自分の心が安らぐことがあったら、
「こんなことしてていいのか。」と思わず、
いくらでもそれにエネルギーや時間をかけてください。
音楽、映画、読書、釣り、旅、ゲーム・・・・・・
何でも安らぐことは大切なことです。年齢のことは忘れましょう。
人は何才で何をしなければならないなんてことはありませんからね。

 

 

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