家庭内暴力や強迫神経症、幼児がえり。
不登校は、日本社会では、だめな存在とみられ、
また、自分でも否定的に見てしまうために、
不登校、不登校ぎみで
「あるべき姿にならない」という状態にあると、
強い劣等感、自分を責める気持ち、
未来への絶望感、生きていたくない気持ちに
襲われ続けることになりやすいのです。
その極地にいたると、大変な苦しさに追いつめられ、
家庭内暴力、強迫神経症、
幼児がえりなどが現れてくることがあります。
物を壊したり、親にカップを投げつけたり、
そんなことはよくないとは知っているけど、
思わず、そんな形で自分をぶつけるしかない、
つらい状態にもかかわらず家庭内暴力を出す子は、
悪い子、問題の子と見られ、
やはり人格的にも崩壊しているとみられたり、
精神病院へ即入院させられたりした例もあります。
また、自分が安心できない、汚れた、
ダメな状態と感じている場合、
自分を清めねば行動できず、
手を何時間も洗ったり、風呂に半日も入っている、
などの強迫神経症がでてくることも不思議ではありませんが、
さまざまな神経症は、
通常、そんなことを目にすることなく暮らしている人々には、
「おかしな子」「水がムダになるのに」といった見方がされ、
やはり、不登校は病気とみられるひとつの原因になっています。
幼児がえりも、不安が極度に強まり、
文句なく、親に守られたい支えられたい、
という時に、お母さんに甘える形で出てきます。
だっこ、おんぶ、牛乳を飲ませてもらう、
オッパイにさわる、一緒にもぐり込んで寝る。
スプーンで食べさせてもらう、
どこに行くにもお母さんとくっついて、
トイレまでついていってしまう、などの様子を見て、
年齢が大きいのに、あんなにしかできないのは、
心が病んでしまった、心が成長できていない、とみられるのです。
不登校をしたことで、あるいは不登校になりそうで、
それを否定し責める社会の中で、
不登校そのものは病気ではないが、
二次的に生じてくる状態をみて、
病気と思ってしまうこともあるようです。
中には、本当に、うつ病、
分裂病になってしまう例も少数あるようですが、
不安な場合は、精神科、心療内科などの門をたたき、
専門家の助言を受けることも含め、
自分一人で不安を抱え込まないようにしていくことをお勧めします。 |